以前のメルマガを見てましたら、2013年に分子生理化学主催の澤登雅一先生のセミナーに出た時のセミナーの内容の回がありました。
非常にためになったセミナーだったので、掲載した方がよいと思いまして、今回掲載させていただきます。
わたしがまとめたので、理解が浅い部分があるかもしれません。
その点、ご容赦ください。
ずっとガンを見てきた。
ガンの治療と同時に、がんにならない方法を考えるようになってきた。
予防が大切、病気にならない生き方を考えるようになった。
そんな中で、栄養療法というのは、医学的な立場から見てもとても大切。
サプリメントは、使い方で非常に意味があると考えるようになった。
最近は、サプリメント外来も結構出てきている。
ユーザーは、サプリメントの知識を身に着ける必要がある。
■ サプリメントの現状
サプリメントを選ぶにあたって、このような選び方をする人が多い。
1、大手の会社のサプリメントだから。
2、有名人が宣伝しているから。
3、友人の紹介だから。
サプリメントは、効果効能が言えないために、このような選び方をしている人が少なくない。
これは本質的な選び方とは言えず、本当に良い商品の選び方とはいえない。
サプリメントは、優れた商品といかがわしい商品が混在している。
生活者も自分に本当に必要な栄養を理解していない。
しっかりした知識を持って、必要なサプリメントを知ることが大切である。
■ 健康のランク
健康を考える際に、ランクというものがある。
●ヘルス
病気や異常なデータがない。
●ウエルネス
健康レベルを高める。
●オプティマルヘルス
それぞれの年代における、心と身体がもっとも生き生きしている理想的な健康状態を実現する。アンチエイジング医学が目指すのはここ。
このウエルネス、オプティマルヘルスに、サプリメントは必要になってくる。
では、なぜサプリメントが必要なのか?
■ ヘルスファウンデーション(健康の基盤)
「ヘルスファウンデーション(健康の基盤)」という概念がある。
「ヘルスファウンデーションの乱れ」が、ガン、病気、メタボ、アレルギー、アトピー、不眠症などの症状につながっていく。
今までの医療は、この「ヘルスファウンデーションの乱れ」が症状として出てきたものに対する対処療法であった。これからは、「ヘルスファウンデーションの乱れ」を修正する医療が重要になってくる。
「ヘルスファウンデーション」を考えるにあたって、このような考え方がある。
それが、
A)本来、必要なものがない。
B)本来、不必要なものがある。
A)本来、必要なものがない
●昔と比べて食品の栄養素が減ってきている。
例えば、ホウレンソウと言えば鉄分。
1950年 ホウレンソウ100gあたりに含まれる鉄分は、13mg
ところが
2010年 ホウレンソウ100gあたりに含まれる鉄分は、2mg
わずか、約6分の1に減ってきてしまっている。
女性にとって、鉄分の補給は、非常に重要。
しかし、今の食品を食べている限り、必要な鉄分を補給することは、昔に比べると難しくなってきている。
これは、ホウレンソウだけではなく、ニンジンでも、カボチャでもあらゆる食品に同じことがいえる。
理由としては、土が枯れてきている、とか、農薬の問題とかいろいろな原因がある。
●「野菜と果物の不足」の摂取量が少ない。
がんの9大原因というのがある。それが、
1、たばこ
2、野菜と果物の不足
3、塩分の取りすぎ
4、ウイルス
5、運動不足
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がんの9大原因の1位のたばこは理解できるとして、なんと第2位が、「野菜と果物の不足」。
もともと「野菜と果物の摂取量」自体が少ない。
さらに、食品の栄養素自体も減っている。
本来必要なものが取れていない、というのはこういうことである。
必要な栄養素が取れていないのであるならば、サプリメントなどで補うというのもひとつの方法。
日本人で充分に足りている栄養素は、炭水化物と脂質だけ。
炭水化物と脂質は必要以上。
B)本来、不必要なものがある。
● 有害ミネラルの蓄積
例えば、水銀。
日本人は、欧米人に比べ、その食生活から、水銀濃度が高いと言われている。
水銀は、魚介類、とくに大きな魚に含まれる。(マグロなど)
「必須ミネラル」と「有害ミネラル」は、 カラダの中で「椅子取りゲーム」を行っている。
必須ミネラルを必要量摂取することで、水銀、鉛、カドミニウム、ヒ素などの有害ミネラルを排出させることができる。
悪いミネラルを出すために、良いミネラルを摂取する。
例えば、水銀には、亜鉛、セレン、カルシウムを摂取すると良い。
「引くために足す」という考え方。
● 有害ミネラルの生理的デトックス機能。
便、尿、汗の機能で、有害ミネラルの98%が排出される。
便秘は、デトックス機能という意味でもよくない。
では、便秘にならないために必要なのが、
1、 腸内環境を整える。
2、 体重の30分の1以上の水分をとる。
3、 運動を心がける。
● 腸内環境を整える
腸は「人体最大の免疫臓器」。
全免疫細胞の約60%が腸に存在しており、「免疫の司令塔」のような役割を担っている。
アレルギー対策のためにも腸内環境を徹底的に整える。
腸内環境を整えるための5つの方法
1、有害なものを除去する
2、消化酵素を補充する
3、善玉菌を再定着
納豆など植物性の醗酵食品。乳酸菌を食べる。
乳酸菌は、生菌でも死菌でもOK。
数を多くとることが大切。
4、腸管の修復 → ビタミン、ミネラルなど栄養素が大切
5、バランスを取り戻す
● 解 毒
解毒は、肝臓で行われる
解毒には、2つのフェーズがある。
両方ともに、栄養素が必要。
1、ビタミン、ミネラル、フラボノイド、アミノ酸、マグネシウム、グルタチオン等
2、メチオニン、グルタミン、アルギニン、ビタミンA、ビタミンB2、フィトケミカル等
ここで、セミナーの内容のまとめを書いてみたいと思います。
それぞれの年代における、心と身体がもっとも生き生きしている理想的な健康状態を実現するために、健康の基盤を整えることが必要。
そうして、病気になりにくい身体をつくっていく。
そのための考え方に、足りないものを補うという考えと、いらないものを除去するという考えを持つこと。
野菜などの栄養素が昔に比べて、落ちてきている。
しかも、食べる量自体も減っている。
だから、足りない栄養素を補うために、サプリメントは有効な手段である。
そして、カラダに不必要な有害ミネラルなどを排出するために、有益なミネラル、他の栄養素を摂取することが必要。そのためにもサプリメントが役に立つ。
さらに、腸内環境を整えるにあたっても、乳酸菌、ビタミン、ミネラルなどが重要な役割を果たす。
ここでも食事と同時に足りない分はサプリメントが活躍する。
大まかに言って、こういう内容でしたでしょうか。